子育てをしたことのない人や、育児に協力的ではない
家族の中には、育児でうつになるなんてどういうこと?
と思っている人も少なくありません。

 

私も出産前は、理解のない人間の一人だったと思います。

 

ですが、実際に育児をしてみると
想像をはるかに超えた負担があることに気がつきます。

 

今は落ち着いていますが、振り返ればあれは
「育児うつ」だったのかな、と思うことがあります。

 

「うつ」と「ただ疲れているだけ」は違います

 

体験談に基づいて、育児うつについてご紹介したいと思います。

 

子どもの泣き声から始まった...。子育てのイライラが止まらない絶望の毎日

 

 

 

きっかけは、子供の泣き声でした。

 

9ヶ月を過ぎたころに人見知りが始まり
後追いもひどくなりました。

 

一緒にいればご機嫌なのに
2メートルでも離れると泣き喚く始末。

 

洗濯物をかごに入れにいくだけで必死に追いかけてくる
トイレに行こうものなら家中ハイハイで探し回る
泣き叫ぶ音が聞こえていました。

 

台所に立っても追いかけてきて、抱っこして欲しいと
足にしがみつき、料理を優先していたら
そのはずみで転んで頭を打って大泣き

 

夫と二人で食卓を囲んでいたら
だっこしてくれとぐずりだす

 

ならば一緒にと食卓を囲んだら椅子の上に立って暴れ放題

 

口を拭かれて泣き、手を拭かれて泣き
いたずらを止められて泣く。

 

とにかく、ずっと泣き声というかぐずり声
聞き続けていた気がします。

 

最初はイライラしていたのですが、
あまりにもひどくて気づけば「またか…」
と諦めるようになっていました。

 

「傍にいれば良いんだろう」と、洗濯物をたたむのも
子供の傍で行ったりしていました。

 

もちろん、いたずら盛りの子供にめちゃくちゃにされて
「また最初からか…」と同じ事をずーっとやっていた気がします。

 

インターネットで調べたら
「後追いは長くて1歳半くらいまで続く」とあって
「マジか…」と、残り半年もあるという
長い絶望にため息をついていました

 ついに体調不良もマックス!?子育てからのストレスで身体も心もボロボロに

 

 

 

・ 頭痛

そんな日が1週間ほど続いたときのことです。

 

泣き声を聞くと、頭痛してくるようになりました。

 

元々偏頭痛もちだったので、「寝不足のせいかな?」
と思っていましたが、なんだかいつもと違う気もしていました。

 

でも、やはり気にせず授乳に
影響の無い薬を飲んで我慢していました。

 

・息苦しい、吐き気

泣き声を聞き続けているうちにだんだんと
胸が苦しくなり、呼吸がしづらくなってくるのを
感じていました。

 

やがて気持ち悪くなり吐き気
襲われるようになりました。

 

つわりのときのような気持ち悪さが出てきて
全部吐く。

 

その間も私の姿を追って息子は泣きながら
トイレまで追いかけてきて、なんとか抱っこしてもらおうと
トイレと私の間に入ろうと頑張っています。

 

夫にそれを話すと「二人目が出来たんじゃない?」
とポジティブシンキング。

 

なんでやねん。(もちろん違いましたよ!)

 

・不眠

やっと寝かしつけて、「静かな時間だ…」
と落ち着くのもつかの間。自分が寝ようとすると寝られない

「いつ起きるかわからない」「また泣いて起きるのかな」など
色々なことを悶々と考えて寝付けなくなってしまいました。

 

毎日育児でヘトヘトになって、夜には
爆睡していた私はどこに行ったのだろう…
と思いながら、夜中に洗濯を畳んだりしていました。

(常に洗濯を畳んでいる様子ですいません)

 

・情緒不安定

抱っこしてもぐずる。抱っこしなくてもぐずる

 

かまっていても何かしらぐずる

 

ミルクをあげてもいらない。寝かしつけようとしても寝ない

 

「この子が何を訴えようとしてぐずっているのか私にはわからない」
と、イライラしていたはずなのに
「わからなくてこの子に申し訳ない」という気持ちになって
今までにないくらいに号泣

 

寝る時間なのにいつまでもベッドの中で遊んで
活発に動き回る子供に怒鳴りつけたこともあります。

 

それでも子供は楽しそうに遊んでいて

伝わらない気持ちにまた号泣

 

「どうしていいかわからない。誰もわかってくれない」
という気持ちになり、さらにヒステリーを起こしたように
泣き叫んだこともありました。

 

・無気力

そんな日が続いたある日。こんなことになっていても、
休みの日なのに夫は出かけたまま帰って来ない。

 

きっとパチンコにでも遊びに行ってるんだろう。

 

「どうして、私だけ」そう思うと、さらに悲しくなり
何もする気が起きなくなってしまいました。

 

洗濯物もたまっている。畳まなければならないものが山ほどある。

(また溜まってる)

 

そろそろご飯支度をしなければいけない。

でも立ちたくない

 

暗くなってきたからカーテンを閉めて電気をつけないと。
でも動きたくない

 

車に積みっぱなしの荷物を下ろさなきゃいけない…
おしっこくさいからそろそろオムツも変えてあげないと…

やらなければならないことが頭の中に流れているのに
何もする気が起きず、ただじーっと
一人で遊んでいる子供を見つめていました。

 

何時間そうして居たでしょうか。

 

ようやく真っ暗になったころに帰って来た夫が一瞬で
「様子が可笑しい」と気づいたようです。

 

今振り返って思ったことをひとつ。
「遅くない?」

 

・ 理解者がいるだけで心が軽くなる

「どうした」とあわてる夫に
素直に「何もする気が起きない」と告げると
「何もしなくていいぞ」と言って
やらなければならないことを一つ一つやってくれました。

 

驚くべきことに、あれだけぐずったり泣いたりしていた
息子も、夫の腕の中でおとなしくしてはご機嫌で居てくれます。

 

「何もしたくないときは何もしなくていい」と言ってもらえた事
「自分も遅くなってしまって申し訳なかった」と謝られた事。

 

そして何より、「子供を見ててもらえていること
凄くホッとして、うそのように心が軽くなりました

 

後から調べると、軽いうつ状態だったのかもしれない
と気づきました。

 

あんなにぐずっていた子供も、
嘘のように静かにしているし楽しそうに
私のところに来るんですよね。

 

可笑しくなっていた私に、子供も
可笑しくなっていたのかもしれません。

 

不思議と、子供には伝わるって言いますからね。

 

私は、薬を飲むまで行かずになんとか改善しましたが
中には抗うつ薬を飲むことになるお母さんも居るようです。

 

私が実際このような体験をして

こうして心が軽くなった」と経験したことを次にご紹介します。

 

 かなり重要!自分なりの子育てストレス発散方法を知るということ

 

 

 

保育園が開放している「子育てルーム」や
地域で行っている子供と親のふれあいイベントってよくありますよね。

 

私は人見知りも激しくそういった集まりにはいけないタイプで
デパートの遊び場に行っても先客が居るとあわてて逃げ帰ります。

 

結果、困ったときや相談はインターネットで検索をして
同じような悩みを持っているお母さん方の悩みを読み
その回答を読んだりしていました。

 

それでも解決せずに悶々としていたのが
良くなかったのだと思います。

 

そして子供とは家に二人きり

 

やることはあるのに出来る時間はない

 

「今日も何も出来なかった
「一体何をやっていたんだろう
と、同じような毎日の繰り返しで
いつのまにか窮屈になっていたようです。

 

自分だけの楽しみを作って出かける

それからと言うもの、天気が良い日は日光浴も兼ねて
子供と散歩に出かけるようにしました。

 

まだ歩けないのでベビーカーに乗せたままですが
体を動かせば疲れることで不眠症も改善するかな?
という期待もこめています。

 

楽しみがないと続かないので
近くのドラックストアーまでたどり着けたらひとつ

好きなお菓子を買うと決めています。

 

ひとつだけ好きなお菓子を買って
頑張って家に帰り、夫に内緒で一人で食べます

 

好きなものを食べることも立派なストレス解消法ですからね!

人と話すことも必要

子供は小さすぎて会話にならない。

 

会話の出来る人間と喋りたい

 

そう同じように思っていたのが、近所に住む同僚でした。

 

私より4ヶ月遅く生まれた子供が居て
私がちょっと可笑しくなっていたとき、遊びに来てくれました。

 

そのときに、後追いがひどいという話はしたものの

その他は子供の話のほか、テレビの話だったり
元いた職場の話だったり食べ物の話だったり

とにかく色々なことを話しました

 

私が持っていた悩みを解決するような相談だったわけではありません

 

ただ、話をしただけですが、同僚が帰った後
ものすごく心がスッキリしていることに気がついたのです。

 

そういえば、全然人と話をしていなかったな
と思いました。

 

それこそ、夫は居ましたが、愚痴を言っても
何のアドバイスもないし、「じゃぁ俺が子供を見てるよ!」
ともならないのを知っていたので
「無関心か」とイラッとするのも嫌で
特に何も言うことをしていなかったんですよね。

 

理解のない夫ではなかったので、
せめて「ぐずってばかりで疲れている」
と伝えても良かったかもしれません。

何もなかったかもしれませんが。

 

引きこもっていると、どんどんと孤独感が増して

「誰も理解してくれない」「頼る人は誰も居ない」

悪循環に陥ってしまいます。

 

今は、子育てに悩むお母さんたちのために
相談窓口が設けられていますし
各自治体でも窓口を設けているところが殆どです。

 

時にはそういった育児のプロに話すのも必要だな、と感じました。

 

 『一時保育』という救世主。どんなママだって休みが欲しいのだ!

 

 

私の場合、近くに子供を見ててもらえる
家族も親戚も居ないため、「子供を預けてリフレッシュ!」
なんてことは出来ませんでした。

 

そこで、調べまくりました。

 

「一時保育」というシステムです。

 

今は待機児童が問題にもなっているため
そう簡単に利用できないかもしれませんが
私としては「もうこれしかない」という気持ちで利用を決意。

 

0歳児は少し割高ですが、「3時間だけでもいい」
とすがる気持ちで申し込み、利用しました。

でなければ、「自分がダメになってしまう」と思ったのです。

 

そして、「自分がダメになってしまったら
子供もダメになってしまう」とも思ったのです。

 

最初は罪悪感がとても強く
「自分でも見れるのに、仕事があるわけでもないのに」

「今は後追いがひどくて私が居ないとずっと泣き続けるんじゃないか」

と思いながら預けましたが、預けた後は

案外現金なもので、「一人で買い物なんてゆっくり出来すぎる!」
「掃除がこんなに捗るなんて!」と一つ一つの家事に感動して、
最後は床に寝ころがってぼーっとしていました。

 

上に乗っかって顔を叩いてヨダレをたらす奴も居ませんからね!

そして子供も案外平気で
「最初は傍にいないとダメだったけど
後はみんなと遊んでましたよ」とのこと。

 

「私が居ないとダメかもしれない!」なんてことはまったくなく
安心したような少し寂しいような複雑な気持ちでした。

 

私が頼んだのは無認可の一時保育でした。

 

1時間単位で子供を預かってくれるシステムです。

 

私の住んでいる自治体では、認可保育園でも「一時保育」
というものを行っているところがありますが
どこも一歳未満は不可で、一歳以上であっても
離乳していないなど集団行動が
出来なさそうな場合はしてもらえないそうです。

 

この一時保育は、仕事の都合
幼稚園がお休みだといったときに利用されるほか
私のように「リフレッシュ」として利用することも出来ます。

 

特に理由は聞かれないのも嬉しいところですね。

(保育園によるかもしれませんが)

 

その他に多様なシステムとして「託児所」
自宅で子供を見てくれる「ベビーシッター」的な手法もあります。

 

用事が無くたって良いんです。

 

本当にダメだ、と思ったときは
子供と離れてみるのも良いと思います。

 

離れていた分、再会すると余計に
こっちが構いたくなってしまいます。

 

そういう時は大抵子供に逃げられますが…。

 

お母さんだって休みは欲しいのだ!

      まとめ

 

色々なことを試して、ストレスを少しでも
軽減するようにしてみたら、以前ほど
イライラすることはなくなったように感じます。

 

やはりぐずるのが続くと未だに気持ち悪くなって
吐いてしまいますが、頭痛無気力になることはなくなりました。

 

そして、成長と共に、なのかもしれませんが
こちらが穏やかだと子供もそんなにぐずらない
少し離れていても遊びに集中してくれたりするようになったんですよね。

 

どうしても眠れなくて、でも眠らないと
次の日の育児に響くと思ったときは
夫に伝えた上で睡眠薬に頼っています。

 

もちろん、本当に寝られない・寝ないといけないときだけですが。

 

それだけでもだいぶ頭の重さは変わるんです。

 

今はまだ「あー」しか話さない息子ですが
これから言葉を喋るようになり、歩けるようになると
まだまだ新たなストレスがやってくるのでしょう。

 

育児ストレスって、きっと子供が自立するまで
続くのかな、なんて思っています。

 

そのストレスといかにうまく付き合っていくかが大切だと思います。

 

もし、自分でもおかしいと思ったり
わけもなく具合が悪いと思ったときは
病院を受診してみてください。

 

もしかすると、よくわかっていないお医者さんの中には
「ただの疲れ」と言う人も居るかもしれません。

 

ですが、「ただの疲れ」と「育児うつ」は違います

 

放っておくとどんどんとひどくなって、
自分にも子供にも悪影響を及ぼしてしまう大変な「病気」です。

 

そんな時は育児の悩みに精通した窓口や機関を
利用して相談してみるのも良いと思います。

 

「もしかして、うつかも…」と思ったなら
相談してみるのも良いですし、育児の悩みを話すでもかまいません。

 

一人で悩んでいると、どんどんと悪化してしまいます。

 

経験した者からの意見です!

そうならないためにも、少しずつでも良いので、
うまくストレスを発散できる自分なりの方法を
見つけてみてくださいね。